コンセプト

    「未来ソウゾウ -Exploring the "WAY"-」

    僕が小学生だった1970年代,子供向け雑誌には未来が溢れていた. 21世紀の建物群は曲線で構成され,人々はつなぎ目がわからない光沢のある服を着て,車は空を飛んでいた. 今思えば荒唐無稽で子どもだましの未来像だけれど,僕ら子どもにとって,未来は希望で虹色に輝いていた.

    僕はいま,その未来に生きている. 子どもの頃に夢想した未来とはかなり違っているけれど,それでも子どもの頃には想像もしなかったような技術や製品に囲まれて暮らしている. どこにいてもすぐに情報が手に入り,遠くの友人と気兼ねなくコミュニケーションできる.これはこれで悪くない.

    こんな「未来げんざい 」に生きている今の子どもたちの目には,次の未来はどんなふうに映っているのだろう. 希望で虹色に輝いているだろうか.彼らに未来を届けるのは,きっと僕たち大人の仕事のはずだ.

    未来ソウゾウ展は,次の未来を創造する学生たちが主体となって企画してくれた.僕は旗を振っただけ. 展示作品の選定・準備から広報まで,学生たちがすべて一人称で関わってくれている. 未来に続く現在で,次の未来をソウゾウしようと試行錯誤する彼らの奮闘結果を楽しんでいただければ,望外の喜びである.

    2018年9月12日 東京に向かう新幹線の席上にて
    松下 光範